2012年5月21日 (月)

マーケティングの変遷

最近、ステマという言葉をよく聞くようになりました。
嫌な言葉です。

ステマとは、ステルスマーケティングの略語で、消費者に宣伝とは気づかれない方法で売り込みを行ったりすることです。
ちょっと前に食べログでのヤラセ書き込みが話題になりましたが、この他にも、例えば個人のブログでさり気なく商品をアピールしたり、いろいろな掲示板へ一般人を装って書き込みを行ったり・・ということは頻繁に行われているようです。

まあ、平たく言うならば詐欺と言い換えても良いようなもので、ネットの普及にともなってこのような手法が現れてきたということでしょう。

それにしても・・・
このような詐欺まがいの商法にマーケティングという言葉が使われるのは残念なことで、時代とともにマーケティングという言葉はどんどん軽くなり、権威は地に堕ちたような感があります。

そもそも、マーケティングとは単なる広告宣伝や営業手法のことではなく、物の価値を顧客に正しく伝え、正しく理解してもらうために行う様々な活動の総称です。
そして、その根底にはお客のことを真剣に考え、考え、考えぬくという真摯な姿勢と行動哲学があり、考えを系統的にまとめ、組み上げていくために必要な知識と情熱が不可欠とされていたはずです。

単なる利潤追求や、売れれば良いといった軽薄なものではなく、もっと深い商業哲学とでも言うような重さを伴うものがマーケティングであったはずで、ちょっと前に有名になったあのドラッカー博士もそのようなことを何度も著書で言ってます。

それが、いつの間にか・・・
おそらくは先に述べたように、ネットの普及に伴って様々な手法が現れ、効率ばかりを求めてそれらが取捨選択される過程でマーケティングの根底にある哲学がすこしずつ失われていき、手っ取り早く顧客に伝達することばかりがクローズアップされ、その成れの果てがステマ・・と言うことになっていったのでしょうか?

また、ステマほど下劣ではなくても、例えばamazonなどに見られるリアルタイムでの販売価格操作など、あざとさを隠すことなく、臆面もなくやっている姿も今では日常のことになっています。

なんだか、資本主義の変遷と似てますね。
プロテスタンティズムの倫理とやらはどこに行ったのやら???


とまあ、ぼやいても始まらない。
まあ、アタクシは時代遅れで結構・・・

今日は久しぶりに、15年前のマーケティング教科書でも開いてみようかな?

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2012年1月16日 (月)

小物と家具

昨日は、木工の先輩の工房へ行って来ました。
先日新年のご挨拶に伺ったばかりなのですが、今回は作品の購入が目的です。
まあ、買うのは私じゃなくて、カミさんなんですけどね・・

購入したものは、つみきセットとこども用のスプーン。
出産祝いです。

ここは小物ばかりを手がけている工房で、その種類や品揃えは他を圧倒しています。
その昔、訓練校の生徒だった時に初めて訪問して圧倒され、ああ、オレは絶対に小物では勝負できないなと勝手に敗北感を味わったものでした。

一般の方の中には、積み木やスプーンなんて同じ木工品だから自分で作ったらいいんじゃないか? と思う人がいるかもしれませんが、いやいや、そうじゃないんです。

一口に木工といってもその間口は広く、小物と家具とでは使用する機具や材料の品揃えも異なりますし、もちろん工程も違います。
そして、それ以上に決定的に違うのは、営業の方法やその前提となるマーケティングで、これらは両者で全く異なりますので、両方を同時にこなすことはできないのです。


先輩には訓練校時代からいろいろとアドバイスをいただいてきました。
私もそれらを咀嚼しながら自分なりに考え、やってきたのですが、改めて思い返すとアドバイスに対して180度異なる方向へ行っているように思います^_^;

それもこれも、やはり小物と家具は考え方が180度異なるということの結果であるでしょうね。

その昔、家具を作ってもうまくいかないよ と言われたことがありました。
そして、どうして家具ではダメなのか・・という理由を聞かされたのを覚えています。

相当のショックを受けたものですが、しかし、ダメな理由を聞くことができたのが大きな収穫にもなりました。
ダメの裏返しはOKということではないか??
と、極めて単純な考え方で今日までやってきている次第です。

小物と家具・・・ 方向は違いますが、私にとっては常に指針であり、目標でもある先輩です。
これからも常に訓練校卒業生の頂点として輝いていてほしいと思っています。


ちなみに・・・
小物と家具論についてはあくまでも私見です。
異論反論などおありのことと思いますが、どうぞお手柔らかに・・・^_^;

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2009年7月11日 (土)

小物の怖さ

雨に~濡れながら~佇む人がいる~♪
三善英史(40代以上はご存知ね)

これって、ひょっとして木工家のことかいな??

今日も佇むばかり。

いや、佇んでいても仕方がないので、小物を中心にとにかく進める。

小物。
読んで字のごとく、小さな木工品のことだ。

小物の位置づけと言うのは、実はかなり難しい。
商売でやっている以上、小物といえども、もちろん商材として成立しなければならない。

利益が上がるということだ。

小物は、一つ一つの売り上げ単価が低いので、原価構成にしめる工賃の割合が高くなる。
これを抑えるためには、企業と同じく大量生産によるスケールメリットを考えていかねばならない。

そして、大量に作るからには、大量に売らなければならないのは必然。

この意味において、小物は大型家具などよりもよほどシビアな計算が求められる。
安易に手を出すと、大やけどを負うことになりかねない。


だいぶ前のこと・・
家具を作っていた友人が、どうも家具は高価すぎて売れないから、小物やおもちゃへ転向しようと思う。
と、言ったことがあった。

大きな大間違い!
これを小物作家の方が聞いたなら、怒髪天を衝いちゃうよ!
と、忠告したことがある。


重複するが・・
小さいものを生業にするには、大量に作ることによるスケールメリットが必須。
そして、それを大量に売るための総合的な戦略立案が不可欠。

そうなのだ・・
小物へ足を踏み入れると、そこで生き残るためには資本を持った企業が行っている生産システムへと限りなく近づいていくことになる。

個人工房でありながら企業システムへと近づいていかねばならない。
これが自己矛盾を引き起こし、やがて自家中毒へいたることになる。
そのような例を数多く見てきた。


しかし、言い方を変えるならば、小物で利益を上げる難しさを知り、それでもなおかつそれに挑戦することで自身の感性をさらに研ぎ澄まし、工房経営のスキルを引き上げることができるかもしれない。

私にとっての小物は、そのような位置づけ。
自分に活を入れるために、なくてはならないものである。


今日も雨。
小物を作りながら、それを改めて思った。

ずらりと並んだそれらを見て、ちょっとニヤリとした。


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2008年12月 7日 (日)

ユニクロ

下着を買おうと思って、久しぶりにユニクロへ行った。

すると・・
人人人人人人人・・おまけにもひとつ、人。

尋常じゃないよ、これは。

今年は、ユニクロの一人勝ちだとは聞いていたけれど、改めて目の当たりにするとその凄まじさに唖然とするね。


ユニクロ・・
実は、私が木工で開業するに当たって一番参考になったのは、木工家ではなく、家具メーカーでもなく、実はユニクロだった。

訓練校時代、頻繁に通った。
時々は、購入した。

柳井正氏、ユニクロの社長。
当時の氏の言葉・・

確か、ユニクロの服は脇役でいい・・と言うような内容だったように記憶している。
これが、当時の自分にストンと落ちた。

そうなのだ。
服にしろ、家具にしろ、それは人や生活を支える脇役に過ぎない。
主役は・・それはもちろん、その人そのものだろう。

それらが主役を押しのけて、自己主張するものであってはならない。


ユニクロへ行くたび、自身の家具に対する考え方が徐々に出来上がっていった。

さて、それ以降ユニクロはどうなったのか?
今日久しぶりに訪ねて・・ウン、その方針はあまり変っていないようにも思える。

でも・・
私自身、下着以外に欲しいと思える服はなかった。

なぜ?
それは分からない。

ひょっとすると、その理由を考えることが今後の自己分析のために大事なことになるのかもしれないな。

ともあれ。
ユニクロ・・目が離せない存在ではある。

買わないけどね♪

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2006年9月 3日 (日)

直感と論理と12

昨日は近隣のアマチュア木工家の方々と飲み会。
で、ブログかけませんでした。
スンマセン。


さて、だらだら書いてきたこのテーマも、今日で終わりにしよう。

文章にしてみると、直感が大事なことを改めて感じる。
これがないと、全ては始まらないし、現状の打破もない。
行動の勢いもなくなるだろうし、だらだらと惰性に陥ってしまいそうにもなる。

しかし、直感に従って猛進するのも怖い。

直感とは、思い込みと同じ意味だ。
その思い込みが正しくないものであったなら??
・・・

直感とは仮説と同じだ。
だから、必ず検証しなければならない。

検証は論理によって進めることができる。
その代表例はマーケティング論だ。

そして、検証後は必要に応じて軌道修正する。

だが、それでも壁にぶつかることが多々ある。
論理をどれほど推し進めても越えられない壁・・・

これをブレークスルーするには・・・?

ここでまた直感の出番となる。

そして、さらに検証し、修正し・・壁にぶつかり・・・
と言うサイクルを延々と繰り返すこと。
これが物づくりを生業としていくことなのかもしれない。


直感・・・
できればそのようなあやふやなもので行動指針を決めたくはない。

でも・・
やはり論理だけでは、何か足りない。
何か満足できない。
スパイスが効いてないカレーのような・・そんな気がするのだ。

直感と論理。
車の両輪のようなもの。

これらをどのようにコントロールして前進していくのか??

やはり、結論は出ない。
難しい。

おわり。

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2006年9月 1日 (金)

直感と論理と11

分析の実例・・もう一つ。

先達の工房見学。
これはとても貴重な体験となった。

一口に木工家といっても、いろいろな方がいらっしゃる。

仕事に関する考え方、営業方法、生産体制、経理会計・・などなど。
千差万別。 十人十色。

これらを自分なりに解釈、分析することで、木工房経営の仮想体験をすることができる。
いろいろな切り口から視点を変えて見ることで、いくつか抑えなければいけないポイントも明らかになる。


以上、現状把握、分析の代表例。
もちろん、これ以外にもたくさんあるが、冗長になるので割愛。


分析の具体的方法についてよく尋ねられるが・・・
最も適しているのは、やはりマーケティング理論だと思う。

最近流行の怪しげなハウツー本ではなくて、古典的で基本的な考え方を説いている本がお勧め。


ここでさらに脱線するが・・・
マーケティング論は、問題解決の方法論だと私は思っている。

専門家は何というか知らないが、マーケティングは独自な発想、問題発見などの根本的な命題について、直接的に役立つことはない。
と、私はかたくなにそう思っている。

根本的命題・・
それは、直感に頼るしかない。

マーケティング論は、その直感から生まれた命題、仮説などに対して、それを検証したり、問題がある場合の解決法を示すのみだ。


つまり、根本的な問題は直感。
その問題を踏まえて、実際の行動は論理。
という、二元論になるのではないかと強く思う。


ようやく脱線から回復しつつあるが・・・
直感と論理・・このような関係なのだろう。

と、半ば強引にまとめて、
明日は結論 かな??

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2006年8月31日 (木)

直感と論理と11

脱線ブログです・・

問題の発見・・
これが難しい。

問題を発見するためには、現実の分析が不可欠。
これは昨日書いたとおり。

では、現実の分析とは何だろう?
改めて、突っ込んで考えると、これ、結構難しいことが分かる。

いくつか実例を挙げる。

まずは、生産性の分析。
これは訓練校で家具作りの実践を始めると、おぼろげながら見えてくる。

テーブルならば、引出3個くらいのキャビネットならば、下駄箱程度の大きさのラックならば・・・
さあ、どのくらいの時間で作ることができるか?

そして、材料費はどのくらいかかるのか?

この二つから、製造原価の目安が見えてくる。

となると、赤字にならないためにはどのくらいの価格にしなければならないか?
と言うことも分かる。

そして、たいていそれは途方もない金額になって青ざめることになるのだ(実話)
こんな高い家具、一体誰が買ってくれるのだ???

冷や汗が出てくる。
自分の考えていた夢、パラダイスが、崩れるような思いがする。


しかし、ここで問題が発見されたのだ。
売価と製造原価のギャップ。

このギャップを解消しないと木工での商売はできない。
さあどうすればよい?

と言う具合に、問題が明らかになれば、それを解決するための具体的なステップへ進むことができる。


で、明日はさらに脱線します。
つづく。

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2006年8月30日 (水)

直感と論理と10

昨日の記事、ちょっと分かりにくかったかもしれないので、補足を少々・・・

木工で起業を考えている人は、当たり前だが皆木工好きだ。
もちろん、私もそう。

訓練校のときから始まって、今までたくさんの木工志望者の方々と話しをしてきた。

起業したら、ああして、こうして・・なんて夢を語り合うのは楽しい。
皆木工好きなので、話は大いに盛り上がる。

だが、夢をそのままにしておくと、それは永久に夢のままなのだ。
夢を現実にしていくためには、具体的な行動計画を作らなければならない。

そして、行動計画を作るためには、解決すべき問題を明らかにしなければならない。


と、当たり前田のクラッカーのようなことをくどくど述べているのはなぜか?

それは、この解決すべき問題を発見するのがものすごく大変なのだ。
そして、木工志願者の9割以上はここに気付いていない。
いや、えらそうなことは言えない。 自分自身がそうだったのだから・・


さて、、
問題というのは、理想と現実のギャップから発生する。
と言うことは、現実をきちんと分析しないと、問題そのものを発見できないことになるのだ。

問題が発見できないのに、それを解決する行動計画が立案できるはずはない。
必然的に、計画は場当たり的となり、迷走し、袋小路に入ってしまうことになる。


もう、思いっきり脱線してきたな。
何気なく書きはじめたのだが・・・どうしよう????

成り行きで・・・つづく。

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2006年8月29日 (火)

直感と論理と9

訓練校で家具作りを学ぶほどに、現実がリアルに分かってくる。
その第一は、生産性の問題。

家具作りというもの・・その中でも、無垢の木を使う家具作りは、当初の想像以上に時間がかかると言う現実。

焦った!!

先生の講義を聞きながら、背中に汗が出てくるのを感じた。


また、、
訓練校が休みの日には、先達の工房を訪ねてみたりした。
いろいろとお話を伺い、さらに現実を知ることとなった。

今度は、体中の体温が下がったようだった。


直感で立てた基本方針に対して、現実のギャップ。
もちろん、それほど簡単にいくはずはないと覚悟はしていたが・・
想像以上。

どうしよう??
これは、とんでもない世界に足を踏み入れてしまったな。

と、思った。


さあ、これをどのように解決する?
自問自答する日々。
悩みの日々。

鉋を研ぎながらも、頭の中はそんなことばっかり。

しかし、どれほど考えても現実は変わらない。
理想とのギャップは依然横たわっている。


しかし、今考えると、これがむしろ良かったかもしれない。

と言うのは・・・
そうなのだ、解決すべき問題が見つかったのだ。

つまり、現実的な目標ができたということなのだ。

これは・・・
そう・・・
論理的道筋でその解答に迫ることができる。

光明が・・見えた・・のか?

しかし、やはり現実はそんなに甘くなかった。

つづく。

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2006年8月27日 (日)

直感と論理と8

基本方針。
起業に際して、第一に考えなければならない最も重要なもの。

方針なき計画は迷走する。
が、誤った方針は、誤った方向へと計画を導く。

いずれも行き着く先は破綻だ。

悩ましい。。。


ハウツー本などに良く書かれているが・・・

・やってみてだめだったら方針転換すればよい
・あきらめず、成功するまでやり通せば失敗はない

なんて文言(箴言?)を目にしたりする。


もっともらしいが・・・
でもね、本当に悩んでいるときは、そのような言葉で落ち着くような精神状態でもないのだ。


告白するが・・・
基本方針については、会社を辞める前から考えていた。
その時点で、自分なりの成算めいたものもあった。

が、もちろんそれはデータ分析して論理的に導き出した結果ではない。
そんなこと、できるわけアリマヘン。

ほぼ100パーセント直感、思い込み。
根拠なき自信。

そして辞職。
訓練校へ通い始めた。

家具作りの実際を学び始めると、家具の生産について、その輪郭や全体像がおぼろげながら見えてくる。
それとともに、家具作りを生業とすることの現実性が肩に重く乗ってくるように感じられる。

そして、そこから悩みが始まっていくのだった。


もう、こりゃ完全に昔話になってきたな・・・

迷走ついでに・・つづく

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