デザイン考4
デザイン上のもう一つの重要なポイントは、細部の造作。
全体のプロポーション、サイズなどを全く同じにしても、例えば端面の面取りの大きさで雰囲気はがらっと変わってしまう。
面取り・・・何気なく見えるが・・・まあ、何気ないものには違いないのだが、しかし、面取りのサイズが数ミリ変わっても全く違った佇まいになるのである。
私の場合、最も多く用いる面取りは一分のボーズ面。
まあ、半径3ミリほどの円。
そして、次に用いるのが二分(6ミリほど)の、やはりボーズ面。
同じボーズ面でも、一分にするか二分にするか相当に悩ましく、いつも材を目の前にして考え込むことしきり。
さらに、これをボーズ面ではなく角面にすると、これまた全然違った雰囲気になる。
ボーズ面は優しい感じがするが、角面はシャープなイメージになる。
さらにさらに、角面でもトリマーなどで取った綺麗な45度の面と、手がんなで削りだした、多少ファジーな面とではやはり見え方が違う。
どちらが良いというのではなく、これにも適材適所というものがある・・・ように感じる。
例えば、額縁の内法面などはトリマーで取るが、天板の端面や框の内法などは手がんなで取るようにしている。
機械的なラインがあう場所と、多少ファジーな手作りのラインが合う場所・・・確かにある。
ホントに細かいことなのだが、けっこうこだわっている。
このように、細かな造作の一つ一つの積み上げによって、完成したときに受ける印象が大きく左右される。
たかが面取りではない、きわめて重要なものなのだ。
佇まいの良い家具は、やはり細かな面取りを工夫しているのが良くわかる。
もしこのブログを読んでいる木工家志望の方がいらっしゃったら、いろいろな作品を見るときに、是非面取りなど細かな部分の作り込みをよく観察してください。
もちろん面取り以外にも、材の突き当て方や視覚的な錯覚を利用した縁切りなどといった工夫もあり、書き出すときりがなくなるので、このあたりはまた別の機会に・・・
何にせよ、細かな造作が作品の品格を大きく左右する、そのことは間違いない。
これもまたデザインだろう。
全体のプロポーションと、細部の作り込み。
全体と部分、それらを突き詰めていった先に美しい形があらわれる・・・と思うのだ。
毎度毎度苦しい道のり。
仕事は楽しんでやらないといいものができない・・・などという人がいるが、そんなこと本当にあるのか?
なんて思う。
苦しみを経ずに、楽しみだけでよいものができる・・のであれば、それはまさに夢のような仕事。
そんな仕事、この世に存在するとは思えない。
楽な仕事などない。
苦労の先に良いものが生まれる。
そして、その苦労した過程があるからこそ喜びも大きくなるのではないのか。
もの作りなんて、完成したときの一瞬の喜びを味わいたいが故にやっているようなもの。
会社時代からもの作りに関わり続けて早20年あまり、その連続である。
会社辞めたとき、これであの産みの苦しみから解放されるかと思ったが、独立しても全く同じだった。
まあ、考えてみれば当たり前のことで、もの作りの本質は大量生産であっても一品ものの製作であっても同じ。
ああ悩ましい〜!!
などと、最後はほとんどぼやきになってスミマセン!
ところで、明日から16日までお休みします。
で、ブログもその間お休みで〜す。
皆さん、楽しい盆休みを!!
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