剱岳~点の記
剱岳~点の記 を見に行った。
新田次郎の原作を読んだとき、このスケールは到底映像化できないだろうと思っていた。
それが映画になったのだから驚きである。
ただ、往々にして映像が原作を超えることは稀だ。
なので、どうなのかな~などと逡巡していたのだが、あちこちから伝わってくる評価は概ね好評のものが多く、ならばと見に行ったしだい。
以下、ツラツラと感想など・・
その映像の美しさと迫力には思わず息を呑んだ。
監督は、屈指の名カメラマンである木村大作氏である。
構図や、様々なカメラワークの技術などは私にはさっぱり分からないが、私もヘタレながら多少山にも登るので、これらの映像を撮るために費やされたカメラクルーのこだわりと苦労は実感できる。
黒澤組出身。
そのDNAは確実に受け継がれているのだろう。
ストーリーは、わりと淡々と流れていく。
これは原作もそうで、新田次郎の抑制された硬質な文体は、その冷静な筆致であるがゆえに登場人物の輪郭をさらに際立たせ、内に秘めた情熱を感じさせる。
特に、この点の記は、名もなき測量官の仕事を描いたもので、そもそもが地味なテーマである。
しかし、目の前の地味な仕事を黙々とこなすことが、実は最も尊く、力強いことなのだ・・ということをこの小説は訴えかけているようであり、それに大いに鼓舞されるのだ。
映画からも、それと同じメッセージを感じた。
これが、原作者である新田氏に対する木村監督の敬意の表現なのだろう。
もちろん、原作とは異なる描写も少なからずあり、また剱岳への登頂の場面など原作には及ばないところもあったりするのだが、それでもこの3000メートル級の高山へカメラを持ち込み、大勢のキャスト、スタッフと作り上げた力作として評価できる。
そろそろ上映も終盤に差し掛かってきたようなので、興味のある方は急ぎ映画館へ・・
合わせて小説もお勧め。
読んでから見るか、見てから読むか?
これに関しては、どちらが先でも良い! と思う。
剱岳~点の記 お勧めです。


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