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2017年10月 2日 (月)

木の不可思議さ

キャビネット、納品前のチェック中。

キャビネット類は、組み上げた後に一旦バラバラにして塗装し、再度組み立て直すというのが標準工程です。
で、組み立てなおしてみると、、あれ?

扉の動きがおかしい。
見ると、扉の框が外枠に微妙に干渉しており、これで動きがおかしくなっているようです。

(。・_・。)

・・・

微妙な構造であるというのは机上検討で分かっており、このために寸法変動が極力少なくなるよう材を選び、板幅も極力細くしたりと、慎重に進めてきたのですが、ほんの僅か動いているよう・・

このようなことは初めてで、木という天然素材の不可思議さを改めて実感しているところです。

・・・・

もうちょっと状況を精査して・・
おそらくは鉋をひと掛け、もしくは二掛けで具合も良くなることでしょう。

木工というのは、奥が深いなぁ~

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木工 ノウハウ・技術など」カテゴリの記事

コメント

木の乾燥が不十分だったんじゃ無い?
新しい新鮮な木だと偶にそう言う事が起きると聞く、特に広葉樹は3年は自然乾燥してから製材するとか聞くけど?

投稿: 酔仙 | 2017年10月 2日 (月) 18:04

素人の横やりですが、木の乾燥が不十分ではないとおもいます。理由は現地製材で人工乾燥が十分かかっているとおもわれるからです。

9月30日に放送された世界が驚いたニッポン!
スゴーイデスネ!!視察団2時間スペシャルで日本の伝統建築のことを放送していました。

銀閣寺、飛雲閣、中尊寺金色堂の国宝級の建築に携わる職人が紹介され、建具では地獄組、木取り用途などを詳しく放送していて、非常に参考になりました。

伝統建築、伝統工法では丸太を自然乾燥させたものを使い、木取りを使う用途によってつかいわけます。 お金に糸目をつけずに予算が十分にある場合は柾目、追い柾、板目と用途によって使い分けができます。

しかし、一般的にはそれを実現して木工を行う場合は、樹齢がある原木買い、国内製材、そして最低3年以上の自然乾燥が必要になり、手間暇が非常にかかることになります。
街中の木工所でそれを行うことは不可能に近いです。

そのような国宝級の建築物では
板張りの屋根は柾目しか使いません。曲げが必要な個所は追い柾 当然建具は節の無い柾目しか使いません。用途の使い分けを明白にしています。何故なら木の収縮率を非常に気にするからです。建物の寿命を左右しますので職人はそこらへんに目を光らせているようです。

恐らく、私の素人感では、板目の使用による木の収縮率の違いによりこのようなことが起きたのだと推測されます。

いくら十分に乾燥させたとしても大気中の湿度により木は収縮をしますので仕方のないことです。それを計算してくみ上げるのが、職人技だとおもっております。

投稿: いつもの名無しさん | 2017年10月 3日 (火) 10:49

乾燥は十分で、過乾燥であるほどです。

調べると、框がほんの僅か反っており、この影響で動きがギクシャクした模様です。

雨のせいで、鏡板がちょっと膨張したのか?
框内の小穴に遊びは設けているのですが、おそらくはオイルフィニッシュによって、鏡板と框が僅かに乾燥固着していたのが原因のようです。

精度を高めるために、框を細くしたのが仇となったのか?
いい勉強になりました。

投稿: 栗原@simple | 2017年10月 3日 (火) 10:51

名無しさん
いつもながらの詳しい解説、ありがとうございます。

材の選び方というのは大変奥が深いもので、予算も時間もふんだんにある国宝級建築物を除けば、限られた予算枠の中で適材適所に配置するのも職人の腕の見せ所と言えるでしょうね。

面白い本をご紹介します。

「木に学べ」 (西岡常一)

私が今までに最も衝撃を受けた本で、飛鳥時代の工人の技術レベルがいかに高かったかということがよく分かります。

よろしければご一読くださいませ。

今では木の物理的特性なども科学的見地から定性的、定量的に分析されていることでしょうが、当時にあって、おそらくは経験則によって建てられたであろう建築物が、1300年を経て現代に残っているというのはそれ自体が驚異であります。

世界に目を向けると、ピラミッドなどもそうですが、果たして当時の工人たちと、今の現代建築学と、どちらが優れているのか? という疑問も感じられ、古代に対するロマンが掻き立てられますね。

投稿: 栗原@simple | 2017年10月 3日 (火) 11:05

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