平成最後のヒーロー
痛みに耐えてよく頑張った、感動した
という、小泉元首相の言葉を思い出したのは私だけではなかったでしょう。
稀勢の里、まさかの逆転優勝。
左肩負傷を押しての強行出場。
好調の照ノ富士を相手に、本割、優勝決定戦の二連勝は、恐らく日本中の誰も予想はしてなかったことでしょう。
めったに喜怒哀楽の表情を表さない稀勢の里が、日馬富士戦のあとに見せた苦悶の表情、、そして、土俵に上がり直すこともできなかった状況を考えると、左肩の痛みは常人の想像を上回るものであったと思われ、それを押しての出場は、やはり考えにくいことであったと思います。
実際、相撲協会の中からも出場を揶揄するような声が出ていました。
しかし、それを知っての強行出場は、新横綱としての責任感なのか、意地なのか、美学のようなものであるのか?
あの、貴乃花の時もそうでしたが、満身創痍で土俵に上る姿をハラハラしながら見守り、その後の勝利に感情が湧き上がるような熱い思いを抱いたこと、、それが長い時を経てまた目の前で再現されました。
君が代を聞きながら男泣きにないた姿は、新たな、そして恐らくは平成最後のヒーローを生んだ瞬間となるように思われ、今後長く語り継がれることでしょう。
それにしても、今場所の稀勢の里は今までとは明らかに違う。
あの、プレッシャーに弱く、ここ一番でころっと負けてしまう姿は片鱗もありませんでした。
立場が人を作る・・ということなのでしょうか。。
日本中を感動に巻き込んだ千秋楽。
ただ、その感動の中で、貴乃花の場合は強行出場が仇となり、傷が致命傷となって引退へ追い込まれることになりました。
稀勢の里も左肩も心配ではありますが、しっかりと養生し、また夏場所に元気な姿で戻ってきてほしいと願うばかりです。
おめでとう、稀勢の里。
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