« 2011年11月 | トップページ | 2012年1月 »

2011年12月31日 (土)

坂の上の雲 完結5

今日は大晦日ですし、坂の上の雲についてはこれで最終稿にします。

旅順攻略に連なる奉天会戦についてですが、こちらも確かに映像としては見応えはありましたが、ストーリー展開という点において決して十分な説明が為されていたようには思えませんでした。

まず、圧倒的な兵力差という問題を抱えて、日本軍がどのような作戦を立てそれを実行しようとしたのか?
それに対してロシアの戦術がどのようなもので、両軍がどのように戦いどのように戦況が変化していったのか?

そして、この物語の主人公の一人である秋山好古率いる騎兵部隊が、この会戦にあってどのような役割を負い、どのように行動したのか?

なぜロシアは退いてしまったのか?

そして、そもそも奉天会戦というもの自体が、日露戦争においてどのような位置づけを持つものであったのか?

これら、戦いの前提として両軍を取り巻く様々な事情や背景についてはあまり触れられることはなかったように感じました。
このため、せっかくの激しい戦闘シーンを描きながらも、激戦の結果がもたらした意義が今ひとつ十分に伝わってくることがなく、まあ一言で言うならばあっけなく終わってしまった・・という印象を持ちました。

私は小説を読んでいるので、それを思い出しながら様々な諸事情については頭の中で補完することができたのですが、そうでない家人はやはり理解が今ひとつであったようで、その都度解説を加えたりしました。


次に、日本海海戦ですが、この映像シーンは本当に圧巻で、これほどの臨場感のある映像は今までに映画なども含めて記憶がないほどでした。

ただ、やはりストーリーという点においては???と言わざるを得なかったように思います。

日本海海戦については、まずはバルチック艦隊とは一体何だったのか? ということに触れて欲しかったなぁ。

そして、バルチック艦隊がイギリスの嫌がらせを受けながらもはるばる喜望峰を回り、地球を半周ほどにもなる距離をやってくること事態が一種の奇跡とも言えるドラマであり、このドラマがあるからこそ、それを待ち受ける連合艦隊の緊張感がより際立ってくるのですが・・・

また、バルチック艦隊司令長官であるロジェストヴェンスキーの小姑のような性格によって艦隊の志気が低下し、艦隊そのもが内憂を抱えていたこと、対して、東郷連合艦隊は十分に訓練され一糸乱れぬ戦術展開をしたこと(世に言う敵前回頭、東郷ターンですね)が見事なコントラストとして対比され、そして日本側の完全勝利へとつながっていく・・・

これが日本海海戦の本質であり、最もドラマチックなところなのですが、残念ながらドラマにおいてはこれらの背景については殆ど触れられておらず、奉天会戦と同じようにわりと呆気無く終わってしまいました。

ううむ、残念。


長々と書いてきましたが、まとめると、一部二部については大変素晴らしい出来でしたが、三部は駆け足過ぎたかなぁ? というのが率直な感想です。

予算、時間? その他もろもろの諸事情があったことでしょうが、願わくば三部については放映時間を倍くらいにしてもっとストーリーを丁寧に描いて欲しかった・・・という思いです。


でも、この要求はちょっと欲張り過ぎかもしれませんね。
お手軽なドラマが氾濫している昨今において、坂の上の雲については制作者側の意気込みと誠意が十分に伝わってくる秀作でした。

丁寧に見ると、決して戦争賛美でもなく、また、反戦思想でもない・・・ 
史観と呼ばれるようなイデオロギー色を極力廃して、客観的な視点で描いた、あるいは描こうと努力したドラマだったように思います。

三年間、楽しませてくれたNHKスタッフに感謝です。


終わり

| | コメント (2)

2011年12月30日 (金)

坂の上の雲 完結4

さて、今回の3部についてですが、3部は203高地、奉天会戦、そして日本海海戦という大きな戦いを描くことは分かっていました。
しかし、それにしては放映回数が少ない(4話しかない)ので、果たしてこれで十分なのかなぁ? との心配がありました。

結果として・・・
映像については先に触れたように素晴らしいもので、203高地や日本海海戦などの描写は一瞬足りとも目が離せないほどの緊迫感、臨場感で見応えがありました。

ストーリーについてですが、まずは203高地について・・
小説における旅順攻撃、203高地の描き方については、坂の上の雲を語る上で最も激しい議論が交わされるところです。

旅順攻撃、203高地攻略の司令官はあの乃木希典であり、後に軍神と讃えられる人です。
が、司馬は乃木暗愚説を一貫としてとり続け、激しくこれを糾弾しています。
無能な参謀と、その参謀が立てる無謀な突撃作戦を諌めることもなく、いたずらにこれを繰り返し、兵を死に追いやった と、

そして、これに業を煮やした陸軍総参謀長の児玉源太郎が旅順へ赴き、超法規的な際どさながらも乃木から指揮権を借用し、命令を下します。
司令部を前線へ上げ、28サンチ榴弾砲を備え付け、これで203高地の要塞を叩け!

数ヶ月あまりをかけ、6万人以上の死傷者を出してもなお攻略出来なかったところを、わずか数日で落とす。
そして、203高地の頂上越しに旅順港へ爆撃を加え、ロシアの旅順艦隊に壊滅的な打撃を加えるという流れでストーリーが展開します。

しかし、これは果たして史実であったのか?
という疑問が常に呈されてきました。

特に、乃木暗愚説については批判も数多く、児玉の指揮権借用についても一次資料がないことから事実とは異なるという説も常に出され続けており、評価が定まっていません。
(どなたか、詳しい方いらっしゃいませんか??)


で、このように歴史評価が定まってない場面をNHKがどのように描くのか? ということがちょっと意地悪な興味としてありました。

そして、結果は見た方ならご存知のように、基本的には小説の通りに描かれました。
ただ、小説のような鋭さはなく、乃木を貶めるような場面もなく、また、肝心の指揮権借用についてはさらりと触れられたのみで、ナレーションによる解説も加えられなかったため、これが軍隊規律を根幹から揺るがすことになるかもしれないという際どさと緊迫感が伝わってくることはありませんでした。

また、203高地の激闘について、ロシア側の事情については全く描かれることはなく、攻略後に行われた乃木と敵将ステッセルの水師営での会見(相当にドラマチックな場面なのですが)も完全に省かれていましたね。

ううむ、残念!


ちなみに、このくだりにおいては乃木を演じた柄本明の素晴らしい演技と存在感が光りました。
次男を失った後に、静かに佇む場面には感動!
正月休みは、下関長府の乃木神社に参拝してこようかな?


つづく

| | コメント (0)

2011年12月28日 (水)

坂の上の雲 完結3

つづき・・・ ストーリーについて。

前フリとして、小説「坂の上の雲」について触れます。

小説「坂の上の雲」は、秋山兄弟と正岡子規の生涯を追っかけることで明治という時代と日露戦争を描こうとしたものですが、稿が進むに連れてその傾向は希薄になり、登場人物も膨大な数に上り、果ては主人公は当時の日本国家そのものという様相を呈していきます。

これは、やはり日露戦争という大きなテーマを取り扱うに際しては、まずは当時の国際情勢がどのようなものであったのかを克明に記述する必要があったためでしょう。
帝国主義の論理、経済力とそれに裏付けされた軍事力が世界を支配していた当時の国際力学を理解しなければ、日清から日露へと至る道程はわかりません。

加えて、帝政末期のロシアが抱えている国内問題・・・ ロシア革命以前にあって、反乱分子のボルテージが徐々に沸騰点へと近づきつつある胎動のような不気味さ。
また、皇帝の下にあって自己の保身のみに窮窮する官僚軍人、制度疲労を起こしている内政システム。 そして、米英など、各国の思惑。

それらの要素が複雑に絡み合い、その絡みの中から戦争が始まり、絡み方の変化によって戦況も変わっていきます。

これらを詳細に描くためには、やはり三人のみの人生を追うだけでは足りず、少しずつ小説としての構造も変化して行ったのではないかと思われます。

ちょっと長くなってしまいましたが、これが小説「坂の上の雲」のユニークなところで、もはや小説という分類が不可能なほどに奔放な筆致で、読者をグイグイと引っ張っていくのです。


で、この膨大なパズルのように組み上げられた小説の世界観を、果たしてどのようにドラマ化するのか?
ということが最も気になっていたことでした。

一部二部を見終わっての感想は、かなり頑張っているなぁ・・という感じでした。
小説には程遠いながらも、ドラマとして描くことのできるギリギリまで努力しているという姿勢は感じ取ることができました。

ただ、ロシアの内政についての描き方が少々甘かったかも?
明石元二郎がロシア内部の革命分子と内応していく工作活動や、ロシア軍人それぞれの性格描写など、後々の戦争遂行に大きく関わってくるところはもっと克明に描いて欲しかったように思います。

代わりに、小説ではあまり触れられることがなかった広瀬武夫とアリアズナとのラブロマンスが、ボリスという架空の恋敵を交えた三角関係として描かれていましたね。
映像も、またアリアズナを演じた女優さんも美しく、そして広瀬を演じた藤本隆宏は大変魅力的な男で、これはこれでなかなか良いものではありました。


坂の上の雲については思い入れが強いため、ちょっと長くなってしまいそうです。
もうちょっと続きます。

興味がない方 ゴメンナサイ


つづく

| | コメント (0)

2011年12月27日 (火)

坂の上の雲 完結2

見終わっての印象ですが、映像は期待を上回るものであり、小説を読みながら勝手に想像していた場面を見事に目の前に描き出してくれました。

心配は杞憂でした♪

例えば、私自身は戦艦三笠の実物すら見たことがありません。
小説を読んでいたときは、戦艦大和を小型にしたものかいな? 程度の想像力しか働かなかったのですが、画面で見る三笠はとても小さく、日露戦争時代の海軍規模というものがよく把握できました。

当時、燃料は石炭だったので、煙突があり、黒煙も上がってたのですね。
そりゃそうだわね・・・

このあたり小説にも記述はあるのですが、その黒煙がたなびく姿はやはり想像することができませんでした。
バルチック艦隊が黒煙を吹き上げながら迫り来る不気味な姿は、やはり映像としてみるほうがより迫真力がありました。


また、203高地で用いられた榴砲弾についてですが、これは地面に落ちて爆発するものではなく、空中で破裂して散弾のように鉄片を周囲にばらまき、これで殺傷するものであるとのこと・・
この映像も克明に描かれていました。

詳しい人によると、榴砲弾の軌跡が正確に映像化されたのはおそらく初めてだとうとのことで、これ一つをとってみても考証に対する熱意が見えてきます。

加えて、軍の衣装や、明治の街並み、風俗など・・ そのひとつひとつが秀逸で、目の前で明治という時代を仮想体験させてくれました。


ストーリーについては・・・
小説にかなり忠実に描いてくれていて、小説「坂の上の雲」と作者の司馬に対する敬意を感じました。

一部、二部では小説にはないドラマオリジナルの創作場面も多くありましたが、それはそれで良いものであったと思います。
例えば、子規の妹である律が真之に向ける恋心や、真之の妻である季子の立ち振る舞いなどはドラマを華やかにし、ストーリーをより奥深いものにしていました。

この点、小説は良くも悪くも硬派で、女性についてはほとんど記述がないというほどの潔さ・・・あっさりしたものですが、やはりドラマではこのようなしっとりとしたエピソードがあったほうが良いですよね♪

また、真之と東郷(平八郎)が撞球台の前で語り合うシーンなど、そのひとつひとつのセリフが箴言のようにも聞こえ、練りに練られた台本なのだろうな・・と彷彿とさせられたものです。

「判断は一瞬だが、正しい判断をするには何年、何十年という準備が必要となろう・・・」
なんて、痺れそうなセリフがいっぱいでした。


つづく

| | コメント (2)

2011年12月26日 (月)

坂の上の雲 完結

NHKのスペシャルドラマ、」坂の上の雲」が完結しました。
製作発表から足掛け5年ほどにもなるでしょうか? 
そして、放送開始から3年・・・ 長かったような、短かったような。

今は、終ってしまったことに対する軽い喪失感のようなものがあります。


さて、今回の第3部は旅順203高地、奉天会戦、そして日本海海戦が舞台となりました。
小説でも、これら戦闘場面については相当量の枚数がその描写に割かれており、記述は詳細を極めています。

リアリズムを旨とする司馬小説ですので、かなり凄惨な場面も多々あり、頁から目を背けたくなることもしばしばでした。

これら数々の戦闘場面を、果たして映像化できるのか?
あの壮大なスケールを本当に映像にすることができるのか?

往々にして、歴史小説の映像化というものは失敗する例が多いように思います。
歴史の場面を映像にして切り取ることで事態が矮小化され、また、演出が稚拙であればそれに拍車がかかって白けるばかりか、時にはそれを通り越して腹立たしくなることもあったりします。

坂の上の雲の映像化については、この点が最も危惧されていたことでした。
これは私だけの不安ではなく、おそらくはすべての司馬小説ファンに共通の思いだったのではないかと思います。

まして、司馬自身は生前、「坂の上の雲」は映像化してはならない・・と言明していました。
それは、戦闘シーンを描くことで反戦意識が刺激され、議論が反戦という言わばイデオロギーといえるようなフィルターを通して為されることで日露戦争の本質が見えにくくなってしまうこと・・・

あるいは、戦闘の末の勝利に酔ってしまい、勇猛な兵士に憧れたりするような戦争賛美の風潮を創りだしてしまうかもしれないこと・・・

いずれにしろ、単なる戦争映画に堕ちてしまう危険性を大きくはらんでいることが司馬が映像化を忌避した理由であると言われています。


なので、ドラマ化の発表を聞いたときは”まさか”と思いました。
NHKの果断か? あるいは暴挙か?

映像化して欲しくない・・・
しかし・・・

映像を見てみたい・・・

あの壮大な物語を、映像で・・・見てみたい。

という背反した思いも抱えつつ、放送が始まるのをもどかしく待ったものでした。
それが、3年前のことです。


つづく

| | コメント (0)

2011年12月25日 (日)

チープだけど

いや~ 寒くなりました。
冬将軍の本領発揮というところですね。

防寒対策としては、もう着なくなったダウンベストを再利用して作業着として使っていますので快適です。
ただ、手足の寒さはどうしようもない・・・

特に足先が問題なのですが、これは防寒ブーツで何とか凌ぐとしましょう。

これ、ホームセンターに800円くらいで売っているチープなものなのですが、どうしてどうして、その防寒機能は侮れません。
ワンシーズンの使い捨て・・ 今から買いに行くとしましょう。


さて、年末にかけてまだまだ作業は続きます。
年内の完成は果たして可能か? ぎりぎりの攻防です。


| | コメント (0)

2011年12月23日 (金)

35年ぶりの

次男が通っている剣道の町道場で納会がありました。
で、家具作りの合間を縫ってちょっと見学に・・

すると、親子対決なるイベントがあって、あれよあれよという間に防具を身につけさせられ、対戦することに(滝汗)

実は、私、以前剣道をやっていたことがあるのですが、以前といっても小学生の頃のことなので、なんと35年ぶりの立会ということになります。
もはや、礼の仕方、蹲踞の姿勢なども忘れてる・・

心の準備も、体の準備もできないまま試合開始。
恐る恐る正眼に構えて相対するも、どうして良いか分からない。

頭の中は過去へフラッシュバック・・ 技の繰り出し方、組み合わせの仕方などが思い出されてはくるのですが、体が全く動かない。

ほら、幼稚園運動会でよくある親子リレーで、お父さんがよく転んだりしているでしょ!
頭の中では走れるつもりで、そのイメージはあるのだけど、足が回らない・・・

それと同じです。

で、結局負け(当たり前だわね)


まあ、勝てるわけないのはわかっちゃいるけれど、それでも グヤジイ (`´)
来年はきっと、リベンジ!


とまあ、そんなこんなで、今日は失意と痛い手足を抱えて、重いテーブル作りに励むのでございます。

| | コメント (0)

2011年12月22日 (木)

チェリーの学習机

新作 チェリーの学習机です。

20111203_002

ご近所の方で、工房においでいただき打ち合わせを行いました。

お嬢様用の学習机で、広めの天板をご希望でした。

20111203_011

天板サイズは1200×670ミリで、ちょっとした事務机くらいの大きさがあります。

20111203_008

引き出し前板はカーブを付けて仕上げました。
やわらかな印象になって、ちょっといいですよね・・ これ、最近人気のあるデザインです。

20111203_007

納品の時、とても喜んでもらうことができました。
とってもうれしいひととき・・・木工家冥利につきる瞬間です。
このために木工をやっているようなものですね。

小学校1年生。
勉強は始まったばかりです。

新しい机で、宿題頑張ってネ♪

| | コメント (0)

2011年12月20日 (火)

ローテーブル

先日納品したローテーブル。
お客様から写真をいただきましたのでご紹介します。

Dsc01440

自分が製作した家具が、しっかりとお役に立っているところを見るのはとても嬉しいものです。

Dsc01439


一生懸命作った家具も、一旦納品してしまえば再びそれを見ることは殆どありません。
それはもう仕方がないことではあるのですが、少々寂しくもありますね。

なので、このように写真をいただくと本当に嬉しく思います。

可愛がってもらうのだよ・・
と思わず小声でつぶやいたりするのです。

| | コメント (0)

2011年12月16日 (金)

匠と大工と木工家と

先日のことですが、訓練校木工科の訓練生がおいでになりました。
小一時間ほど、お話など・・・

聞くと、元々は大工さんをしていたそうなのですが、最近の建築現場では鉋を使うことなどは稀で、思い描いていたような世界ではなかったとの由。
その後、変遷を経て訓練校へ入学したとのことでした。

大工さんと言えば、匠という言葉が浮かんでくるイメージがありますね。
先日も、NHKのプロフェッショナルで数寄屋大工が取り上げられていましたし、過去には宮大工などを扱ったドキュメンタリーもありました。

これらは、確かに匠と呼ばれる人たちばかりで、鉋もノミも古来よりの技を駆使し、精緻な造作をしていくプロフェッショナルという感があります。

しかし、それらはごく一握りのことで、通常の民家建築においてはプレハブ、ユニット工法などと呼ばれるように工場で出来上がったモジュールを現場で組み上げていくといったやり方が主流となっているようです。

かれこれ15年ほども前のことですが、我が家を新築した時は在来工法でした。
木造軸組とも呼ばれていますが、いわゆる一般的な木造建築ですね。

棟上げ後は棟梁が一人で黙々と作り上げていきます。
時々進行状況を見に行ったりして、棟梁とも話をすることもあったのですが、やはり現場で鉋などを掛けることは稀だったようです。

のこぎりの代わりに電動丸ノコ・・・
金槌の代わりはてっぽうと呼ばれる電動釘打機 です。

これらを駆使して短納期で作り上げるのが、現代大工の一般像のようです。


話を戻して・・・
訓練生氏としては、やはり鉋などを駆使したモノづくりをしたい ということであるようでした。

現代において、鉋が必須となっている分野といえばもはや家具作りのみといえるかもしれず、必然的に木工家を目指すことになっていくのでしょう。

既に就職も決まりつつあるとのこと。
斜陽の業界といえども、しかし求人はあるところにはあるもので、やはり技を身につけるということは大きな財産となるようですね。

ゆくゆくは自分で工房を開くのが夢であるとのこと。
とても穏やかなnice guyでした。

30歳を目前として、まだまだ若い!
夢に向かって頑張ってね♪

| | コメント (2)

2011年12月15日 (木)

木工オフ会の話題は

先日、木工のオフ会がありました。
これは、近隣のアマチュア木工家の皆さんと定期的に開催しているもので、もう7年ほどにもなるでしょうか?
いつの間にか、長い付き合いとなっています。

もちろん話は木工のことばかりで、今回話題になったのは最近の木工関連サイトに関するものです。

インターネットの普及と、ブロードバンドの加速化にともなって、10年ほど前からホームページの数が急増してきました。
木工関連サイトも例外ではなく、その当時は色々なホームページの掲示板などに様々な書き込みがあり、熱い議論や時にはフレーミングと呼ばれる激論なども交わされたものです。

それが今では・・・
どうも沈静化しているような感じが・・・

いや、サイト数はむしろ増えているのですが、増えた分だけ分散化も進み、求心力のあるサイトが少なくなってしまったというのが実態であるかもしれません。

考えてみると、私も5年ほど前くらいまではあちこちのサイトをプロ、アマ問わず熱心に見に行っていたものですが、最近では数カ所をチラと巡るのみで、日常的に情報を漁るということはなくなりました。


今ではホームページに加え、ブログ、ミクシィ、ツイッター、フェイスブックなど、様々なツールがありますので、今後はさらに分散化が進んでいくようにも感じられますね。


沈静化した・・と言うことは、言い換えるならばそれだけ成熟化した・・・という事にもなるのかな?
昨日も書いたように、木工関連の通販はますます充実してきていますので、日本の木工市場はむしろ裾野が広がっているのかもしれませんね。


とまあ、そのような話を半分酔っ払いながら交わすのが楽しいわけでございます。
今回は新メンバーも加えてさらに充実?

北九州市、もしくはその近郊在住の方・・・
プロ、アマ不問です。

参加希望の方、ご一報くださいませ。
(次回は、多分春頃になると思いますが・・・・^_^; 

| | コメント (2)

2011年12月14日 (水)

通販の効用

とある刃物が欲しくなってホームセンターへ行ったのですが・・・無い。
聞くと、品切れではなく、品揃えそのものをしていない ということのようです。

取り寄せとも考えたのですが、それが可能かもわかりませんし、そのためにまた来店するのも面倒(年末だからね)
そして、何よりもそのような刃物があるのかどうかも定かではありません。

ネットで調べてみました。

なかなか見つけることができなかったのですが・・・20分ほどあちこち見ていて 見つけました!
なんと、amazonで発見。

みなさん既にご存知と思いますが、amazonの木工工具の品揃えは最近ではかなり充実しており、かなりマニアックなものまで目にすることができます。

もちろん、他の通販でも買えるのでしょうが、amazonはワンクリックで済むので便利。
つい、ここで買ってしまいますね。


それにしても、ここ10年くらいの間に工具や備品の通販も相当に充実してきました。
その当時は数えるほどしかなかったのですが、今は百花繚乱のようでもあり、家に居ながらにして大抵のものは手に入れることができます。

最近ではビスなども・・ 通販で買いました。
ビスのような常備品については、年に二度ほど大川へ出かけたときに問屋でまとめ買いをしていたものですが、種類によっては足りなくなるものもあり、その都度大川へ出かけるのはちょっと無理(80キロほども離れているのです)

で、通販による箱買いで、翌々日には届きました。

丁番なども・・・ね!
問屋では、必ずしもカタログ全品を在庫しているわけではなく、また、品切れで欠品となっていることもあったりして二度足となることも・・

その点、通販は便利ですね。


唯一の難点は、送料!

でも、買い出しに出かけるための時間を人件費換算すれば、送料などはとるに足らないものと言えそうです。
(私の時給は高いからねぇ ホホホ)


そんなこんなの通販生活。
年末のこの時期は、特にその便利さが際立つようです。

| | コメント (0)

2011年12月13日 (火)

チェリーのローテーブル

引き続き、新作です。

20111126_044


チェリーのローテーブルです。

しかし、このローテーブル、ただのテーブルではありません。 フフフ

20111126_046


実は、天板は固定されておらず、上から載せているだけ・・
そう、こたつなのです。

こたつと言っても電熱器は付いていません。
天然木にとって、電熱器からの発熱は大敵です。

ホットカーペットの上において、下から緩やかに温める使い方ですね。

20111126_056


お客様からのご要望よりサイズは1500×800ミリと、こたつとしてはずいぶん大きなサイズです。

天然木を用いていますので反りなどが心配されるのですが、できるだけそのような不具合が起きないように、構造的工夫をあちこちに施しています。

素材はチェリー・・ 美しい。

納品後、過分なご評価のメールを頂き恐縮するばかりです。

今年の冬、新しいこたつで暖かく過ごしていただければと思っています。


同様のものをお探しの方・・・
今シーズンは無理ですが、来シーズンには十分間に合います♪

ご検討、よろしくお願いします。

| | コメント (0)

2011年12月 9日 (金)

ウォールナットのバーカウンター

年末を間近にして、納品ピッチも上がっています。

というわけで、新作のご紹介・・・

20111105_004


ウォールナットのキャビネットです。

ちょっと変わった形をしているでしょ。
キャビネットの正面壁が奥に引っ込んでいます。

実はこれ、バーカウンターを模したキャビネットなのです。

20111105_001


キッチンとリビングルームの間仕切りとして使いたい。
そして、ここにスツールを置いて、バーのカウンターのような使い方をしたい・・・
とのご要望にお応えしてデザインしました。

20111105_013


スツールに座るため、足を入れるスペースが必要ですね。
このため、キャビネットの壁が少し奥に入り込んでいるのです。

そして、ここは引き扉となっていて、ご覧のように開けると内部には棚板があります。
食器やグラスなどが収納できますね。


20111105_036


そして、反対側は普通のキャビネットとなっています。
右側は扉なしのラックタイプで、いつも使う食器などはここに置くと便利ですね。


素材はウォールナット。
これだけのボリュームでウォールナットを使うと、その存在感たるや、もう~

バーカウンター いや、バーキャビネット、それともバーカウンターキャビネット? とでも申しましょうか。
とにかく他に類を見ないユニークなキャビネットです。

今日もお酒が美味しそう♪

| | コメント (0)

2011年12月 8日 (木)

麺好きの幸せ

何を隠そう、麺好きです。

うどん、蕎麦、ラーメン、ちゃんぽん、スパゲッティーなどなど・・
和洋中華を問わず、とにかく麺好きなのであります。

週に数度は食べないと禁断症状が出そう。


そんな私に、今日は嬉しい差し入れがありました。

なんと、手打ちのうどん麺です。

近隣の友人からの差し入れなのですが、実はこの方、アマチュア木工家です。
木工はもちろん、料理もこなしてしまう多才には瞠目しますね。

麺つゆと、かき揚げを合わせてフルセットの差し入れ。
いやいや、ありがとうざいます(揉み手)


早速今日の昼食に茹でてみました。

茹で上がった麺をしっかりとお湯切りし、熱々の汁を張った鉢に投入。
天ぷらとネギを乗せて完成。

いそいそと食卓へ運び、一味をぱらりと一振りして・・・いただきま~す。


う うまぁ~!!!


ほど良いコシと、甘みが口の中で広がり、こりゃほんとにうまいや~

聞くところによると、小麦粉が大事なのだそうだ。
普通の小麦粉ではなく、うどん用に開発された専用の粉を使うと美味しくできるとのこと。

なるほど~

俄然興味が湧いて来ました。
この冬、ちょっと挑戦してみようかなぁ?


ちなみに、一週間ほど前には別のアマチュア木工家さんから手作りのガトーショコラをいただきました。
これもまた美味しかったァ。


それにしても、木工している人って、料理も上手なのですね(感心)


さて、みなさんの得意料理は何でしょうか?
もし試食が必要ならば、いつでもお引き受けしますよ~

| | コメント (4)

2011年12月 6日 (火)

ホワイトオークの木のソファー

納品に行って来ました。
高速を走って福岡市まで・・・幸い今日は良い天気で納品日よりです♪

お届けしたのはソファー。
木の座面です。

20111126_014

木の座面だとお尻あたりが堅そうですが・・・
まあ、確かに固いには違いありませんが、でも、座り慣れるとこの堅さが結構良かったりします。

20111126_005


また、クッションを駆使することでいろいろと自分ごのみのすわり心地をアレンジできますので、融通性はとても高いですよ。

そして、なんといっても革や布製のソファーと違って、座面の張替えが不要でメンテナンスフリーというのが最大の特長です。

ダニとも無縁・・と、いいことばかり♪


20111126_011


デザインについて、背板デザインをちょっと面白くしたいとのご要望にお応えして、幾つかのデザイン案を提示・・
お客様との相談の結果、このようになりました。

ウォールナットの柾目板をアクセントとして背板にはめ込んでみました。
ちょっといいかんじでしょ。


20111206_005


納品時のショットです。

すり足が付いていますので、畳へのダメージも少ないですよ。

ところで、このソファー
アームが低いことにお気づきでしょうか?

これは、ごろりと横になってTVを見るために、アームを枕がわりにしようというアイデア。

注文家具ならではのデザインです。


さてさて、このように良い事ずくめの木のソファー。
お部屋に一台、いかがでしょうか(^^)

| | コメント (2)

2011年12月 2日 (金)

師走

ついに師走となってしまいました。
いつか来ると分かっちゃいるのですが、やはり師走になると周囲の空気が変わったような感がありますね。

慢性的な納期遅れは相変わらずで、お客様にはご迷惑をかけ通しなのですが、なんとか年末までに回復しようと苦闘する日々です。

来月は、来年ですからね・・・
年越しの遅れは絶対に回避せねば・・・


幸い、寒くなって木の動きが鈍っています。
なので、工程の自由度は比較的高くなるため、今まで出来なかったアクロバティックな工程組みも不可能ではありません。

計算すると、なんとか・・・なるはず。
雨さえ降らなければ (・_・;)


師も走る師走。
木工屋も  走ります。

| | コメント (2)

2011年12月 1日 (木)

訓練校入学までに・・・3

温泉の他には、いろいろなお店へもよく出かけました。

なんせ主夫ですから、日々のスーパーは欠かせません。
レジのおばちゃんと顔なじみになるのが微妙に恥ずかしかったりしますが・・・

いい男が昼間っからなんしよんかね~ と、北九州弁でなじられているようでもあり (-_-;)


ところが、毎日通っていると、スーパーも日々変わっていることがよく分かります。
品揃えや展示の仕方・・・など、すこしずつ異なっている。

それまでは、スーパーなんて月に一度程度しか行っていなかったのでそのようなこと気にもしていませんでしたが、足繁く通うとそのような変化も見えてくる。

日常に変化を発見するのは面白いものでした。

しかし、おそらくはそれが最も大事な事で、これが商売をすることなのだろうな・・
と、おぼろげながらもそのようなことも感じるようになりました。


すると、他の店も気になってくるもので、喫茶店、雑貨屋、衣料店、食堂などなど・・
あちこちの店を訪ね歩く日々がしばらく続きました。

店には、居心地のよい店と、良くない店があります。
入りやすい店と、入りにくい店。
お店もいろいろですね。

今までなんとなく感じてきたこの印象について、では、どうしてこのような印象を持ってしまうのだろう?
と、自問自答したりします。

すると、やはり今まで見えなかった細部が見えてきたりするから面白い。
注意深く観察するといろいろなものが見えてくるものですね。


ところで、木工は?
いや、これは全くしませんでした。

木工関連の店に行くことも、家具屋を訪ねることも一切しませんでした。
意図的です。

訓練校に入れば嫌でも木工三昧の生活になるはずですし、そのような生活にしなければならないと思っていました。
そのためには、入学前にはあえて木工を徹底的に避け、木工に対する飢餓感を増進させ、自分を乾いたスポンジのような状態にしておくべき・・との信念めいたものがあったのでございます。

賛否はあろうかと思いますが、その当時はそのようなことを考え、それを信じて頑なになっていたものです。
今考えると滑稽でもあります。


このように改めて振り返ってみると、入校前に木工以外の他分野についていろいろと見聞したのは良い経験になったように思います。
この経験のために、木工どっぷりの生活になっても、木工至上主義、木工原理主義に陥ることなく、ある程度の客観性をもって木工を俯瞰することもできたのかなぁ? と、ちょっと口幅ったいのですが、思ったりします。


訓練校入学までに何をすべきか?

それは人それぞれだと思いますが、私としては、訓練校へ入ったらできなくなること・・・
それを経験し、そして、よく考えること・・・

そのようなことをお勧めしたいと思います。


参考になったのであれば、嬉しいですね(^^)

| | コメント (3)

« 2011年11月 | トップページ | 2012年1月 »