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2011年5月 2日 (月)

安全か危険か?3

これに対して、別のモデルを提唱する専門家もいます。

放射線量にはしきい値があり、これ以下では人体に悪影響を与えることはないという説です。
そして、そればかりか、しきい値以下の低線量域においては、むしろ人体にとって良い効果も与えるのだという驚くようなモデルです。

にわかには信じがたい考え方ですが、しかし、これに沿ったものは既に我々のごく身近にあります。

私の家のそばにも、ラジウム温泉、ラドン温泉、トロン温泉・・など、たくさんあります。
これらは低放射線によって人体をリフレッシュし、健康を増進しようという考え方のもので、まさにこの説そのものズバリを取り入れた民間療法ですね。

実際に、天然のラドン温泉が湧出する区域に居住する住民はがんの発生率が低いという報告もされているようですが、しかし、一方でこの報告は統計的に問題があるとの指摘もあるようで論議は続いています。

ちなみに、低線量の放射線が人体に好影響をもたらすことをホルミシス効果と呼び、これを唱える人たちはホルミシス学派と呼ばれているようです。


このように、放射線の安全性については、しきい値がないという派閥と、しきい値があるという派閥の二つに分かれており、学界内でいろいろな論争が行われているようです。

むろん、学界内での討論は有益で、どんどん行ってより良い仮説を作っていってほしいと願うのですが、今回の福島原発の問題においては学派の論争が学界内から飛び出して、現実社会がその舞台になってしまったところが極めて厄介です。


果たしてどちらが正しいのか?

私なりに、ネットでアクセスできる情報を色々と当たってみました。
しきい値なし累積直線モデルについては、統計量の分布図などもありましたので自分なりに検証をしてみたのですが、正直なところ、統計的にこのモデルが正しいと言い切ることにはかなり無理があるように思われます。

それは、しきい値ありのホルミシスモデルについても同じで・・・
つまりは、いずれのデータも放射線の影響のみを検証するための実験計画的な前提条件を備えておらず、また、サンプル数も少ないために、これにどのような統計処理を施したとしても有意な結果を導くことはできないように思われます。

実は、国際放射線防護委員会もこの問題を持て余しているようでもあり、つまりはよく分からないために、とりあえず安全サイドで考えとこっか!! 的なノリで決めているのが現在の1~20ミリシーベルトという基準のようです。


まさに・・・ 幽霊の正体見たり枯れ尾花  と言うほかありません。

そして、この幽霊を金科玉条のように政府が振りかざしているのを見ると、腹立たしさを通り越して滑稽にも思えてきます。


この問題を通して見えてきたのは、政府の責任回避の態度・・
原子力安全委員会と、文科省の事なかれ主義・・
(とりあえず、国際基準をもってくりゃよかろう・・というへっぴり腰が見え見え)

原発反対論者の危機感を煽りまくる姿勢・・・
ホルミシス学派の不誠実な説明態度・・

いずれの立場の専門家も、はっきり言って一般人をナメているとしか思えない態度が見え隠れします。 こんな専門的なこと、どうせ分からないだろうからと思っているのか? あまりにも説明が不親切。
危険だ危険だ・・と連呼するか、 大丈夫ですよ・・と諭すのかの違いはありますが、主張は違えど両派は同質!
学者の不誠実・・何とかしてもらいたいところです。


もはや、こうなったら我々一人ひとりが一生懸命考えるしかありません。
誰も頼りにはならない・・・信じることができるのは自分だけ。

それが情報化社会を正しく生き抜いていくための、唯一の道なのかもしれません。

と・・ 尻切れトンボで極めて無責任な結びとなりましたが、私なりに調べた結果、低線量被曝については分からないというのが唯一の結論です。
分からないことをどのように判断、あるいは決断すれば良いのか?

それが、今一人ひとりに試されている・・ そのような気がします。


この問題については、これからも折りにふれ調べていきます。
またある程度まとまったらこのブログでも書きますので、引き続きお付き合い下さいませ。

また、良い情報があれば、是非ご紹介ください。


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