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2011年3月11日 (金)

事前学習の要否

先日、木工家志望の方がいらっしゃいました。
年度末から、新しい年度にまたがるこの時期は、このような方の訪問が多くなりますね。

20代後半の若い方です。
家具の配送業務をされている方で、いろいろな家具などを運ぶうちに、これを作る側になりたいとの志を抱き、来年度より木工の専門学校へ入校するとのことでした。

とても落ち着いた話をされる方で、また、木工起業などについては単に情熱や夢を語るだけの若い方にありがちな風ではなく、きちんと計画を立ててそれを実践するという、地に足をつけた考え方をされているのに感心しました。


お話を聞いていると、彼の周囲にも同じく木工を目指している人が複数いる模様で、家具作りというのは隠れた人気職種になりつつあるのではないかという私の仮説は、どうやらかなり正しそうです(エヘン)


それはともかく・・・

彼以外の友人たちは、少しでも木工技術を高めるために木工所などへアルバイトへ行っているとのことで、やはりそのようにしたほうがいいのでしょうか? とのご質問。


皆様、どう思われますか?


ちなみに、私は、木工の学校へ行くのであれば事前の学習は必要ないという立場で、実際、私自身も専門校へ行く前は木工技術に関わることは、全く何も、意図的に、やりませんでした。

我流に陥るのが嫌だったのです。

何かを学ぶとき、そして、その習得期間が一年と極めて短い時、最大限それを吸収するためにはできるだけ自分を真っ白な状態にしておいたほうが良い・・と思いました。

半端な独習や、アルバイトのような腰掛け状態で妙な癖がついてしまうと、それが我流となって定着し、技術を習得する上での障害となりそうな気がします。

また、訓練校で散見されることですが、なまじ経験があるとそれが妙なプライドとなってしまうようで、先生からの指導を素直に聞くことができず、いつまでも自身のやり方の範疇から抜け出せないということがしばしばあります。

俺はこのやり方でやってきたんだ・・と胸をはっていますが、指導を否定するなら、訓練校なんて来なけりゃいいのに・・と思いますけどね。


ともあれ、学校にいくまでは事前の学習や経験など全く必要なく、意図的に木工を遠ざけることで自分をカラカラのスポンジのような状態にしておくほうが良いと思います。
技術に飢えたカラからのスポンジは、よく水を吸収しますよ!

では、木工をしない代わりに何をすれば良いのでしょう? という質問ですが・・
営業計画、資金計画、マーケティング・・・ そして、それらを統合した事業計画を考えると良いのではないでしょうか。

木工経験がないので、今、貴殿の目は製作者の目にはなっていません。
なので、お客さんの目線に近いところでいろいろな物事を考えることができるはずです。

そう、今は事業計画を練るには絶好の時期で、まさに今しかこれをやる時はありません。
いますべきことは鉋を持つことではなく・・ノートと鉛筆を準備することなのではないでしょうか。

まあ、これについては異論反論などいっぱいあることは承知しています ^_^;
なので、これを読んでいる木工志願の方は、是非いろいろな先達を訪ねて、いろいろな意見を聞いてみてくださいね。

その上で、自分にとって最適と思う結論を探っていただければと思います。


ともあれ、Hさん、 夢に向かってがんばってくださいね。
応援しています。


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木工家志望の方へ」カテゴリの記事

コメント

こんにちはHです、先日は取り留めの無い話に貴重な時間を頂きありがとうございました。
実は、先日お伺いさせてもらった時、聞きたい事もまとまって無くとりあえず工房の雰囲気だけでも味わって~なんて言う考えでお伺いしていました…   
私は配送の仕事に携わり、しかもそれを管理する立場でもあり一時間と言う時間の価値を分かってたつもりなんですが、そんな自分に対しても作業の手を止め正面から話を聞いて頂き、本当にありがとうございました。

自分も栗原さんのようになれるよう努力します!

それと帰りの道中勧めて頂いた本を色々と探し回ったのですが、見つからず…
取り寄せてもらい昨日手元に届きました!
しっかりと勉強して計画をまとめたいと考えてます。今度お伺いさせてもらう時は計画書と共にお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いします。
あと、この前はラーメン屋さんの場所聞き忘れたので今度教えてください!

投稿: hamamo | 2011年3月15日 (火) 23:09

Hさん、コメントありがとうございます。

いえいえ、質問の内容などをノートに書かれていたことなど、貴殿の真摯でまっすぐな思いを感じることができました。

私も思わず襟を正さねば・・などと思いましたよ。

今は配送というお仕事に従事されていますが、その経験が確実に将来の家具作りにおいて実を結ぶことでしょう。

家具の裏側の仕上げ方に対する質問など、その観察眼の鋭さはモノづくりを志す者として適切な資質を備えているように思います。

とっても  期待しています(^^)


本、入手されたのですね。
入門書で、いろいろな事例が紹介されていますのでわかりやすいと思います。

これ一冊を読みこめば、それで十分。
きっと、将来の強い武器となることでしょう。


では、またのご来訪を楽しみにしています。

その時は、一緒にラーメン食べましょうね♪

投稿: 栗原@simple | 2011年3月16日 (水) 23:43

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