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2008年7月 8日 (火)

大江さんへ

開業して間もない頃、何人かの先達に同じ質問をしたことがあります。
皆、答えはさまざまでした。

ある方は、「言われたものは何でも作らなきゃ!」と言ってました。
矧ぎ合わせのスタイリッシュなテーブルから、一枚板耳付きの重厚なそれまで何でもござれ。

北欧風、ミッドセンチュリー、シェーカー、カントリー、ミッションスタイル・・
ご要望に応じて作ります♪

そのような話を聞きながら、これが木工を生業とすることのリアリズムなのかな? と思ったりしました。

どのような要求でも、どのようなスタイルでも製作できると言うことは、木工職人としての資質としては優れており、必要なことなのかもしれないと思いました。


そのような原体験があり、私も初期の頃はその教えの通りの作品展開をしました。
つまり、どのような嗜好の人が訪ねてきても、必ずその人の目に留まるような作品を必ず一つは準備しておくこと・・・
それを戦略的に考え、展示会で実行したものです。

結果としては、成功だったように思います。
それで、しばらくそのようなごった煮的作品群を備える時期が続きました。

でも・・
ダメなんですね。

大江さんのおっしゃられるように、精神的にまいってくる。
気がすすまないものを作るのは、忍耐の修行にはなっても、やはり長く続けると疲れてきます。

また、仮にも木工家として独立している限りは、たとえ引っかき傷ほどでもよいから自身の作風なるものを確立し、それを世に問うてみたいと言う抗しがたい顕示欲が出てきます。

その狭間で迷いながらやってきました。

結果として、初期のごった煮的な作品群から比べると、だいぶその範囲は絞られてきたように思います。
そして、その結果、同じ嗜好をお持ちのお客様からのお問い合わせが増えて来たのでしょう・・ 最近ではお客様の要求との間に大きなギャップを感じることは少なくなってきました。

今後どうなるのか?
それは分かりませんが、昨日も書いたとおり、これは遮二無二結論を出すものでもないように感じていますので、当面このまま続けてみようと思っています。


同じような悩みをお持ちの皆様。
な~んの参考にもならなくてスミマセン。

みんな悩んで大きくなった(どこかで聞いたような?)
と言うわけで、大いに悩みましょう♪

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木工家志望の方へ」カテゴリの記事

コメント

 どうもです。背水の陣とでもいうか、最低限これだけは譲れないというのを決めておけば、とりあえずいいように思います。あまりがちがちに「これしかオレはやらない」と間口を狭めてしまうのもまた問題があるでしょうから。

投稿: 木工房オーツー:大江進 | 2008年7月 9日 (水) 07:13

再度のコメントありがとうございます。

私の場合は、やらないと言うよりは、やれないことかも??

例えば、ビクトリア調やファンシー系カントリーなどは、いまひとつどうやっていいのか分かりませんね(苦笑)

以前、アールデコ調の家具を依頼されて大変な目にあいました。

でも、これはこれで結構楽しかったりしたものだから複雑です。

とにかく、できるだけニュートラルに構えていたいと思います。

投稿: 栗原@simple | 2008年7月10日 (木) 22:27

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