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2005年9月25日 (日)

視点を置く場所

昨日、今日と、数組のお客様を工房へお迎えした。
ご遠方よりはるばるおいでくださった方もおり、恐縮するばかり。

打ち合わせをして毎回お聞きすることは、テーブルにしろ、本棚にしろ、ありそうで・・・ない ということ。

シンプルなデザインのものなど、どこにでもありそうなのだが、探すとこれがなかなか見つからない。
あっても質感が満足いかないものだったり・・・ 素材は素晴らしくても、凝りすぎ、重厚すぎるものだったり・・

木工業界はお客様の意向を本当に吸い上げきっているのか?
なんて、根本的な疑問が自戒も込めてわいてくる。

他との差別化、オンリーワン、独創性・・・などなど
工芸やアート、はたまた商売の面おいて日常的な慣用句になった文言で、これらは疑いもなく絶対的に正しいとの認識が一般的。

でも?
お客様と打ち合わせをするたび、その不可侵な価値観自体、一般の感覚とかなりずれているような気がしてならない。

もの作りをする場合、どこを見てのもの作りなのか?
この解答はたくさんあり、唯一のものはない。

ただ、木工家が作品と称されるものを作る場合、同業者からの評価を意識したもの作りをする傾向が高いように感じる。

それでいいのか?
という疑問は、開業して以来感じ続けていること。

もちろん、工芸をする身としては自身の納得できるもの、技術的にも秀逸なもの、独創性の高いもの・・・
業界人・・・いわゆる玄人から評価されるものを作ること。
それらを追求していく姿勢は大事なことであろう。

ただ、そこにお客様の視点というカウンターバランスを置かない限り、それは木工業界にしか通用しないものになっていく可能性は否定できない。

木工業界が不況だという。

なぜなのか?

打ち合わせをするたびにそれを感じる。
そして、その答えもお客様との会話の中に見つけることができる。

どこに視点を置くのか?
追い続けなければならない命題だ。

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